私たちが暮らす日々の生活の中にはたくさんの色で溢れています。そんな色には不思議な力があり、人の心の働きに影響を与えてくれます。色によってその部屋で過ごす人の心理状態は大きく変わるのです。たくさんの色がある中で今回は、赤・青・黄・緑・オレンジ・黒・グレーの7色とカラフルな部屋の8種類の色の特徴や、部屋の用途に合わせた色を紹介したいと思います。
こちらはスペインのインテリアデザイナーSIMONA GARUFIが手掛けました。赤をメインにしたキッチンと、白をベースにした空間に照明やソファなどでアクセントとして赤を使用されています。メインとして使用する方法と、アクセントカラーとして使用する方法の2種類を合わせ持った空間となっています。赤は食欲を高める色とされているのでキッチンやダイニングに合うのかもしれませんね。また赤の暖色効果は季節感の演出だけでなく、実際の体感温度にも効果があるとされています。
こちらは東京を拠点に活動する灯和屋(株式会社シェアスタイル)がリノベーションを手掛けた古民家スタイルのシェアハウスです。鮮やかな襖と漆喰の壁が映え、照明の暖かいオレンジ色で落ち着いたリビング空間となっています。オレンジは喜びや幸福感を感じさせてくれ、暖色系の中でもとくにやわらかく、ぬくもりに満ちた色とされています。それは人が集まり、楽しい時間を過ごすリビングに最適と言えるでしょう。
こちらはポーランドのインテリアデザイナーMIKOLAJSKASTUDIO KRYSTYNA MIKOLAJSKAが手掛けた、黄色の照明や黄色のイスなど、黄色を使った子供部屋です。黄色には知性と理解力を刺激し、学力アップが見込まれるとされており子供部屋に黄色を使うことで、黄色が持つ効力を最大限に発揮できるのではと思います。また黄色は最も自然光に近い色であり、人に喜びや希望を与え楽天的な考え方をもたらし、社交的で楽しい気分を生み出すことができるとされています。
こちらはスペインのEL MUEBLE MODERNOが手掛けた、緑のイスが印象的なガーデニングスペースです。暖色でも寒色でもない「中間色」でもっとも刺激の少ない緑は、緊張感を和らげたり目の疲れを和らげる働きを持っています。また緑を見たり、手入れすることによって心の癒しにもなるでしょう。
こちらはポーランドのインテリアデザイナーSTABRAWA.PLが手掛けたリビングルームです。白・黒・グレーの無彩色で構成されたこちらのリビングは、ラグや照明でシンプルすぎない空間となっています。白でも黒でもないグレーは周りの色を強調し、目立たせる役割を担っています。また日頃生活する中では主張のない色なので、疲れてたり疲れやすい人は部屋にグレーを取り入れると楽になると言われています。
こちらの格好いいリビングは広島県を拠点に活動する有限会社アルキプラス建築事務所が手掛けました。黒はどんな色ともマッチしシャープさを演出でき、格好いい空間をつくることができますが、色の中で最も存在を主張する色でもあるのであまり使いすぎると部屋を狭く見せてしまうなど、使い方が難しくもあります。こちらのように床面を黒にし、壁を白にすることで安定感があり、狭さを感じない空間となっています。
こちらは大阪と名古屋を拠点に活動するMATTCHが手掛けた住宅のダイニングルームです。たくさんの色が使われていますが、ベースになっているウッド調がたくさんの色があってもごちゃごちゃせず、すっきりとまとまったオシャレな空間を演出しています。かわいくて遊び心のある素敵な空間ですね。カラフルな部屋は楽しさやおもしろさを表現できる空間となりますが、色と色の組み合わせだったりただ単にたくさん色を使えばいいと言う訳ではないので、もしかしたら1番難しいインテリアかもしれませんね。