開放的に変貌したエディンバラの石造り住居

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Cluny Drive, Edinburgh, Chris Humphreys Photography Ltd Chris Humphreys Photography Ltd
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今回ご紹介するのはスコットランドの歴史的地区である南西エディンバラに位置する住宅です。スコットランドの古典的住居と言えば重厚な石造りの家。こちらの住宅はオリジナルの設計では開口部が少なく自然光があまり届かない暗い室内という状態でした。クライアント一家がもっと生活と住まいを楽しむことができるよう住宅のリノベーションを担当したのはWiszniewskiThomson Architects。先進的な思考とクリエイティビティで古い石造りの住居が生まれ変わりました。さっそく見ていきましょう。

古さと新しさが相乗効果を生む

Cluny Drive, Edinburgh, Chris Humphreys Photography Ltd Chris Humphreys Photography Ltd

こちらが外観です。古い部分と新しい部分、全く異なる時代の建物の組み合わせながらそれぞれの魅力をお互いに引き立てており、その相乗効果でとても魅力的な住宅となっています。新しい増築部分は目立たせるのではなくオリジナルの部分にそっと寄り添うように馴染ませることが、住宅を全景で捉えたときに美しく見えるポイントです。

室内と外部との関係

Cluny Drive, Edinburgh, Chris Humphreys Photography Ltd Chris Humphreys Photography Ltd

大きなガラスの開口部が開放的なリビングルームに面したウッドデッキ、アウトサイドリビング、そして庭へと続く設計で外部も室内の延長として自然に楽しむことができます。庇の下では雨の日も雨音を楽しみながらのティータイム、日差しの強い夏は日陰で読書… という様にウッドデッキは縁側のような使い方が可能。

内と外の境界を曖昧に

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今回のリノベーションの大きなポイントは建築家が内と外の境界が曖昧になるように設計したことです。外部と内部の段差がほとんど無く、仕切りはガラスの壁なので視界は広々と庭の先まで見通すことができ、内に居ながら美しく整えられた庭園にいるかのような気分で過ごすことができます。そこでは移り変わる季節を感じ、四季折々の美しさを身近に感じる日々を送ることができるでしょう。境界の曖昧さや縁側の様なウッドデッキといった日本家屋にも通じるコンセプトが興味深いですね。

自然光が降り注ぐリビングルーム

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こちらがリビングルームからの眺め。室内からはより内部と外部との関係が良く分かると思います。視界に広がる手入れの行き届いた美しい庭は住み手にとって一日一日変化する生きたアートのようなもの。その分インテリアは落ち着きのあるニュートラルなデザインでまとめています。天窓からは自然光が降り注ぎ明るさとナチュラルなパワーに溢れた空間となっています。

キッチンからの眺め

Cluny Drive, Edinburgh, Chris Humphreys Photography Ltd Chris Humphreys Photography Ltd

こちらはキッチンからリビングルームを見たアングル。正面以外にも開口部が多く取られた開放的なデザインであることが分かります。写真中央右に写っているえんじ色の壁の部分にあるのはモダンなデザインの暖炉です。デコレーションとして素晴らしい視覚効果を持っているのはもちろんのこと、暖炉としてきちんと機能します。暗く長いヨーロッパの冬には庭の植物も枯れてしまいますが、雪化粧をした景色と暖炉の炎を見つめて過ごす時も静かで豊かな時間と言えるでしょう。

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