狭い住宅環境でも、家具のレイアウトによっては快適な部屋づくりが可能になります。中でもベッドのような大きな家具の配置は、快適な住環境を作るのにとても大きなカギを握ります。レイアウトはもちろんのこと、どんな家具を選ぶとよいのでしょうか。今日は狭い部屋でも快適に過ごすためのベッドの選び方について考えていきます。ちょっとした工夫で気持ちの良い家に。素敵なアイデアをご紹介していきます。
狭い部屋では、なるべく視界を遮らないような家具のレイアウトを考えると、開放的な空間になります。物や家具があまりないようなミニマルな空間では、より広さが感じられていいですね。こちらの寝室では、ベッドは運送用のパレットの上にマットレスをのせるだけというシンプルなものをチョイス。床に近い位置に家具があることで、すっきりとした空間に。床にマットレスを直においてもよいですが、通気を考えるとこちらのように少し上げ底にする方がいいかもしれませんね。
狭い空間いっぱいにベッドを置くと、部屋が家具で埋まってしまうことになりそう。なるべく圧迫感を感じさせないような工夫が必要になります。こちらは、東京の建築家・株式会社アオイデザインの手がけたマンションのリフォーム物件です。家具が寝室スペースの大部分を占めるレイアウトとなっていますが、隣り合う空間とつながっているため、ゆとりが感じられます。また、天井にはちょっと変わった暖かさの感じられるような照明が施されているため、眠るときにもとてもリラックスできそうです。
Photo: Sohei Oya (Nacasa & Partners)
一人暮らしの狭小ワンルームなどでは、できるだけ省スペースに心がけたいもの。そんな場合の強い味方は折り畳み式の家具。日中、夜とでリビング、寝室として使い分けられるようなベッドは、来客時にも家でゆっくりくつろぐときにもとても便利です。こちらのお宅では、ソファの背後の棚にベッドが埋め込まれており、寝るときに手前に引き出すことでリビングが寝室に早変わり。用途に合わせて空間を上手に使い分けられるなんて、とても快適ですね。
大きな家具は、なるべく置く場所には気を付けたいところ。一人暮らしのお宅で、その筆頭として挙げられるのがベッドと収納なのではないでしょうか。こちらのお部屋では、ベッドは数段ステップを上がった高さに置かれ、その下は本などの収納スペースとして作りつけられています。棚を壁に沿って配置すると、空間に凹凸ができるため、どこか圧迫感を感じてしまうこともありますが、こちらのようにベッド下に収納を設置することで、空間そのものがすっきりとしますね。
小ぢんまりとしたアパートでは、少しのスペースも無駄に使いたくないですよね。昔の長屋風の住宅であれば、一間の家でも、ちゃぶ台を出したり布団を敷いたりすることで、用途や時間帯によってフレキシブルに対応することができましたが、さすがにフローリングではベッドが必要になります。こちらのお宅は狭小アパート。日中も夜も快適に過ごせるように、ソファベッドが導入されています。幅広ソファは、来客時にもゆったりとくつろげるのが大きな魅力です。
コンパクトなスペースを上手に使うために、忘れてならないのがロフト。普段生活する場所から視界に入らない高いところに寝室スペースを配置することで、来客時にもリビング、ダイニングといったパブリックスペースのみを見せることができるのがいいですよね。こちらのお宅は、かなり天井が高くなっているため、それを利用してロフトを作りつけています。階段下はサイズの異なる棚として利用でき、少しの空間も有効利用していて素晴らしいですね。